昨年大晦日のRIZINでもカーフキックを効果的に使って勝負が決した試合がいくつかありましたね。
以前にもブログで書いたのですが、再度カーフキックの効果的なポイントを書いてみたいと思います。
まず、カーフキックは当てる角度によってピンポイントで決めると一発で大きなダメージを与えることができます。
効果的なのは前重心の相手です。
・ステップを多用する選手
・構えの足の前後幅が広い選手
には決めやすい!
でも、闇雲に蹴ってもなかなか上手くは決められないんですよね。
そこで、当てるタイミングが大切になってきます。
◆相手が攻撃を仕掛けてくる前段階の時に蹴る
ステップを使ってパンチで入ってくる時やMMAだとタックルに入る前の段階で、近い位置に来た相手が攻撃を出す前段階で蹴る。
特にステップを使う場合は踏み込むため、相手の重心は前になるのでカットしにくいです。
そこを蹴られると足が流れてバランスを崩すので、相手も迂闊に距離を詰めることができなくなり、より距離の支配という意味でも効果的です。
◆足の前後幅が広めの構えでパンチを狙っている相手が距離をつめてきた時
足を上げてのカットがしづらいのと、前後幅を広げると前足が内側になりやすいので、より足裏のふくらはぎを狙いやすい。
低い位置を蹴ることで足も流れやすくバランスが崩れやすいです。
◆カットするけど角度に隙間がある
相手のスネブロックの前足のカットの隙間の角度から蹴る。
これは一度効かされた状態から更にダメージを与えたりする時にも効果的ですね。
慌ててカットしようとしても角度が悪いとその隙間とタイミングでディフェンスができなくなってしまいます。
といった感じが効果的な使い方。
では、オーソドックスVSサウスポーなど構えが変わって相手の前足同士が前にある場合はどうかというと、なかなか前足の裏側は蹴りづらいのでインローキックとして蹴ることが多く、カーフキックはあまり効果的ではないように思います。
多くの選手はオーソドックス同士とか構えを変えたりして使っています。
RISEやK-1ルール、MMAではパンチが得意な選手が多いですし、MMAではタックルしたり組んで倒したりがあるため、重心は低めな選手が多いように思います。
カーフキックは重心が低い相手に有効であり、また重心が低い方が低い軌道で蹴るので蹴りやすい。
今の時代にフィットした技術なんだと思います。
カーフキックは避けられるとリスクがありますが、上手く使うことでダメージを与えるだけでなく距離の支配がしやすくなる。
MMAではマストな打撃テクニックだと思います。
もちろんキックボクシングでも使えます!
でも、これがもう少し一般的に浸透すると、打ち合う時のリスクも増えるから打撃戦が減ってくるかもしれないという、見る側からしたら盛り上がりに欠ける状況も出てくるかもですね…。